KOMANO
ひとつの挑戦が終わって今日一日いろんなところに書いてある専門家たちのコラムなんかをを読んでいたのだけど、そのどれもが「誰も彼を責められない」とか「ありがとう」とかそういった類の言葉たちで、なんていうか同調圧力みたいな感じで「おまえ大事なところでふかしやがって!なにやってんだよ!」という率直な感情が行き場を失って、なんだかなあという気分だった。
彼はおれらの代表23人のそのまた代表11人のそのまた代表5人のうちの一人で、下駄を預けたんだから滑ろうが転ぼうが、というところもあるのだけど、これまでを振り返って「ありがとう」なんて気分には到底なれない。やっぱり彼は大事なところでエラーを犯したのだから文句の一つも言いたくなる。PKの名手だろうが苦労人だろうがそれとこれとはなにも関係ないんだ。そもそもこのタイミングで昨夜のあのザマを放り出してまでこれまでを振り返らなきゃなんないんだろうか、それって臭いものに蓋をするみたいだ。あの野郎が外しさえしなけりゃおれはもっと夢を見続けられたのに。なんで上を狙うんだよ。あのバッジョでさえ外してるのに。
とはいえ、まるで期待してなかった分よくやったなとはおもう。けどなあ、そんなことばっかり彼に言ったところで結局「おまえよくやったけどダメだった」になっちゃうじゃないか。ダメなまんまじゃないか。失敗ばっかりしてるおれはこういうときに掛ける言葉を知ってる。だからもしJリーグでも見に行くかって気分になって彼に声を掛けられるようなことがあれば「おまえ次は外すなよ」って言ってやりたい。次があるのかどうか知らんけど、昨日の話をしててもしょうがないだろ。