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「ねえ、わたしのどこがすきなの?」
というようなことを訊かれたときに、顔だとか身体だとか性格、思考、声、雰囲気、はたまたSEXの相性だとか挙句の果てには上手いこと納得させる言い訳や煙に巻くような文句を考えるのが面倒になって「全部」などと言っていたなあと不意に思い出したり。
「おれのことがすきなところ」
「どこがすき」という質問の裏に見え隠れする「それが失われたときに」という不安、という名の言いがかりを根こそぎひっくり返してやる。顔が好きだと言ってるけれども年食って皺だらけになったらもう好きではないのかとかそんな先の話はわかるわけもない。テレビに映るカワイコちゃんに対する恋心だって雲のように変わりやがて消える。
「じゃあ、わたしがあなたをすきじゃなくなったら?」
「おまえなんかどっかいっちまえばいいよ」
「じゃあ、わたしがあなたをずっとすきだったら?」
「おれもずっとおまえをすきでいるよ」
モテるってそういうことじゃねえの?
そんな37歳になりました。先週。老後までの野望としては目が合った女性を片っ端から孕ませるです。生まれてくるおれの子供たちを養うためにひとまず油田でも掘り当てようかと思ってるんですけどその用地買収とか掘削の軍資金を稼ぐために働いてます。その前に今ある借金をなんとかしないといけなくて。油田掘り当てた頃にちんこが勃つか心配な新米37歳です。どうぞよろしくお願いします。なにをお願いされているのかは各人胸に手を当てて考えてください。