アイスクリーム屋はじめました

会社の空き部屋を使って新しい商売を始めることにしたのだが合気道場は失敗であった。届出なしの風俗営業は通報されたらひとたまりもない。考えが甘かった。気を取り直して再び黄色い表紙の職業別電話帳で世間にはどんな商売があるのか調べてみたら三番目は『アイスクリーム』とあったのでこれも何かの縁かと思い早速アイスクリーム屋を始めてみる。
年に数回ちょっとした発作のように無性に食べたくなる瞬間が訪れることがあるのだけれども基本的にアイスクリームに興味がないので市井の人々がどういうふうにしてアイスクリームを食べているのかよく知らない。漏れ聞こえてくるのはハーゲンダッツという会社のアイスクリームは大方好まれているらしい。テレビCMなどで見かけるに外国人の男女が布切れ一枚身に纏い半裸で薄ら笑いを浮かべて食べ合いをしているような印象であるので、アイスクリームなるものはエロチックな場面と切っても切り離せない様子である。まったく嘆かわしい惨状である。

となれば自明の理、というか自明の理という意味もわからず書いてしまいどこか具合の悪い感じがしておるのだけれども、エロチックなら腕に覚えがあるというか普段は品行方正であるからして普段と真逆に物を考えれば淫らなエロティシズムに辿り着くはずである。こんなふうに自らの貞淑さが役立つとは世の中とは面白いものだ。で、これはもうアイスクリームをちんぽこの形にして婦女子の皆さんにべろべろ舐め回して頂ければよいのである。なんなら上から滴るぐらい練乳を掛けたりすれば尚よろしいのではないかと推測する。商品名もイタリアンジェラートに倣って「フェラート」とかそういうのにしとけば間違いないというかわざと間違えたというか間違いを誘発してみるというか「ボクの生あたたかいフェラートをベロンチョしてみてはどうだろう」とか言いたくなったりすれば少子化問題の解決に微力ながら寄与できるのではないだろうかと若干誇らしい気持ちにすらなるが、実際のところいつまでもベロンチョしていては少子化問題は解決しないので、ここはひとつ「あわび」にアイスクリームを突っ込んだ『生中だし』とかそういうのもセット販売していこうと思う。イメージガールの職を榊原郁恵さんにお願いすれば完璧だ。