ユアオンリーインマイファンタジー日記

しばらく前から近所のコンビニに赤い眼鏡を掛けた若い女の子がアルバイトをしている。実際のところ正社員かもしれないしオーナーの親族とかで家事手伝いみたいな扱いに近いのかもしれないし、はたまたアルバイトのフリして実は何か特殊な機関の職員とかそういうことなのかもしれないけれど、そんなことはおまえらの性的嗜好同様どうでもいいことなので便宜上アルバイトということにしておく。あ、君は違うんだよ。君のことは是非知りたいと思ってるんだよ。
その彼女を初めて見た瞬間「このコは真性のドMだ」という天啓にも似た直感をズビビと脳が感知した。とはいえギャグボールを咥えてレジを打ち「シャンヒャフギギューウェンベフ(320円です)」とか言ってるわけではないし、リモコンバイブでヒクヒク腰砕けになりながら弁当の入れ替えをしているわけではないし、まして縛り吊るされておでんの汁を頭上からドボドボと補充しているわけでもないので、彼女にそういう性的嗜好があるのかどうか未だ不明ではある。
ただなんとなく、赤い眼鏡の奥の媚びるような目だとか妙な猫なで声であるとか釣り銭を渡す際に手と手が触れるのを厭わないあたりに「そのフランクをどうして欲しいのか言ってごらん」とか「こんなに肉まんを湿らせていけない子だ」とか店長に言われて悦んでいるんじゃないかと勘繰らせるナニカがある。もしもあの店にコンビニ強盗が押入ったら真っ先に人質として縛り上げて欲しいと立候補するんじゃないかと想像させるドMオーラをモヤモヤと放っている。
マゾの人っていうのは恥辱されたりすることに悦びを感じると認識してる。そこらへんの定義をおまえらと議論するつもりは毛頭ないので一言言いたいような輩はケツの穴にチューリップでも挿しておけばいいと思うんだけど、例えば手元にバラ鞭があって目の前でマゾの人がしばいて欲しそうにしてたとき、思いっきり打ちつけるのと、打ちつけるフリをして背筋の辺りをファサファサって撫でるのとどっちがよりサディスティックなんだろうなって思った。知っててやってるんだからより加虐的なのは後者だと思うんだけど。となるとマゾの人が優しくされたとき、優しくされて普通に嬉しいのと、意地悪されたいのに優しくされて悔しくて嬉しのと、嬉しいばっかりじゃないか!なんてこった!ということに気付いたのでみんなマゾになればいいなと思った。
ところで件の彼女なんだけど、このまえ店でバイト仲間の人と談笑してるところに出くわしたら「三次元の男の子に恋するなんてありえないっすよ、グヘヘ」っておっさんみたいな声で笑っていたので、マゾとかそういうのはよくわからなくなったし、ハナっからどうでもいい。