銃弾の行方

借りてきたのに観なかったDVDアワード2008にノミネートされていた『松ヶ根乱射事件』であったのだけども、ちょうど1年ぐらい前に劇場公開されてたときにみなさんの日記を読んで観たいなあと思っていた気持ちが甦って再び借りてきて観ました。なので、借りてきたのに観ないで返却したんだけどもっかい借りてきて観たDVDアワード2008に晴れてノミネートされました。

松ヶ根乱射事件 [DVD]

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『ゆれる』のときも思ったのだけど、このテの田舎が舞台の映画っていうのはどうしてもこう鼻の奥のほうでナニカを感じてしまう。ようするに都会から見た田舎なんだよね。田舎の閉塞感とか面倒かつ複雑な人間関係なんかを見せようとすればするほど嘘になるというか。それは決して目に見えるものじゃない。それを都会発の田舎に対する嫌悪感みたいなもので示唆されると違和感を感じてしまうのだろうな。つうかそれも僕自身が田舎を信じようとしてて穴掘って埋めた具合の悪い骸を掘り返されてるからそう感じるのかもしれない。
そんなのはさておき、話の内容は『上手くいかない人たち』がゾロゾロ出てきて上手くいかないでいる様がシニカルに流れてゆくといった感じなんだけれども、三浦友和さんに心底むかつかされたり男っぷりを見せられて、まんまと惚れてしまう。さすが百恵ちゃんの旦那さんだけある。そんじょそこらの役者とは違うのだなと思った。
ふと思ったのだけど、ピストルの弾っていうのはどのくらい飛んでいくんだろう。口径とか銃身とかそういうので変わるのだろうけど、警官が持ってるやつだと一体どれくらいの距離まで殺傷能力があるんだろう。よく威嚇射撃で空に向かってバンバーン!ってやるけど、あの銃弾っていうのはどこいっちゃうの?飛ぶだけ飛んでってピューっつって落っこちてきて全然関係ない場所にいる人の頭を撃ち抜いたりしないのだろうか。なんかラストシーンを観てそんなことを思った。