飛べないウェンズデイ

ずいぶん前に「職業:ロックンローラー」っていうのに憧れたことがあった。なんかラクして生活できそうだったから。そのロックンローラーというのはバンドのボーカルを指すわけなんだけれど、なんていうかオーディエンスの皆さんに「イエーイ」とか言ってるだけで生活できたらラクだろうなあとかそんなふうに思ってた。実のところ今でもちょっと思ってたりする。
不器用なもので楽器の類といえばギターのコードが幾つか押さえられる程度だし、両手両足をバラバラに動かすドラムなんて幾つかの関節を外さないと無理だし、ベースは重いので肩が凝るしピアノは弾けないし、トランペットがちょっと吹けたぐらいなんだけれど、あれだ、トランペットを演奏しているという現在進行形だとトランペッティングってなって不用意にエロいスメルを放つのであんまり人には言わないほうがいいんじゃないかと思ってる。
「あたしアンジェラ・アキが大嫌い」といきなり言われた。アンジェラさんについては面長で眼鏡でTシャツ一丁で髪の長い歌手としか知らないので大嫌いと言われても「ほへえ」とよくわからない返事ぐらいしかできなかったのだけど、「あんなキュウリみたいな女」とその彼女は言った。よく見ると肌がイボイボしてるのだろうか。喩え話は割りと好きだけどキュウリにはピンとこなかった。アンジェラさん喩えるなら干しイモの方が伝わるんじゃないだろうか。落花生とか。
昨日はまったくもって春らしい暖かい陽気だったので車の幌を畳んでみた。非常に気分が良くて思わず屁が出たりしたのだけども屋根がないので匂いも篭らず快適だった。ところで今日は雨降りなので届け物をしなくちゃならないおれは、また幌を被せなければならないので雨が上がるか今日一日が終わってしまえばいいのになんて思っているレイニーウェンズデイ。