川崎市立日本民家園に行ってきたんだ

春らしい暖かい陽気で気持ちよかった。梅も咲いててさ、日本いいなって思った。

こう、土着的っていうのかな、生活の全部が循環型でさ、スローライフとかいうまやかしなんかじゃなくてさ、自然と暮らすってのはこういうもんなんだなって思った。便利なことは悪いことじゃないし豊かなことはいいことだと思うんだけど、そういう生ぬるい生活を送っている僕たちがそこへ戻ろうとしても憧憬だけじゃやっていけない厳しさがあると思うんだ。そんでそこでしか感じられなくて見えない世界があって、果たして今、僕たちが進歩だと思ってることってのは本当に進歩なのかなとか思った。仰々しすぎるんだけどさ、たかだかボロ屋を見たぐらいで。
あそこにあるのは人の息遣いの消えてしまった廃墟みたいなものを小奇麗にした見世物だけど、なにかこう後ろめたい気持ちになるんだ。それはたぶん先祖とかが無意識のうちに護ってきたものを消費してるとか破壊してるとかそういう部分になんだろうけど、きっと昔の人はそんなことを考えもせずに世の中の一部として過ごしてたんだろうから申し訳ない気持ちになるのも変なもので。それに今のエコロジーとかそういうのって強迫観念があるし声高らかに扇動してる連中なんて裏でなにやってんだかっていう胡散臭さもあるし。往くも地獄戻るも地獄っていうか。
とりあえず、みんなの爺さんや婆さんが10月や11月生まれだったときは曾爺さんや曾婆さんに畏怖の念を抱いても間違いじゃないと思う。あんな外なんだか中なんだかわかんないようなクソ寒い家で子供作ったんだからさ。あれかな、ドテラとか着たまんましたのかな。
川崎市立日本民家園(川崎市の施設案内HP)