『にんげんだもの』で済ますのもどうかと思う

『悪意*1』という本を読んだ。争いごとの導火線に火を点けるのは『気に入らない』というどうしようもない気持ちひとつという身も蓋もない話だった。そういえば飲みに出掛けてヤンキーみたいなのに絡まれて喧嘩になるときは必ずターゲットになる奴がいた。イカレた風貌だったり大騒ぎするような奴ではなくどうってことのない奴だったけれど、そいつといるとなんだかインネンをつけられて殴られたりする羽目になった。きっとヤンキー属性の連中からすると気に入らない空気がもうもうとたちこめていたのだろう。どんだけ冷静を装って論理的に不快感の根拠を説明しようとしてもその根っこにあるのは「おまえなんかキライだ」っていう子供がだだこねてるのと同じ感情なので、争いごとを避けるように振舞うのが『大人な態度』って言われるんだなと勝手に納得したりした。ついでに「笑いに昇華する」とか狙ってるやつほどうんこまみれに見えたりする。

悪意 (講談社文庫)

悪意 (講談社文庫)

*1:結局、誰かが死んだりする話を読んでるオレに乾杯