なぜオトコは後ろ手にオンナを縛りたがるのか

恥ずかしい話なんだけど『ミロのヴィーナス像』という有名なあれはミロという名前の髭のおっさんが彫刻したものだと思っていた。あの「ミロ」というのはミロス島(メロス島)のことだと最近になって知った。そしてあの腕の千切れた乳丸出しの女性像はアレクサンドロスというおっさんが作ったものらしい。wikipediaによると島のお百姓さんが見つけて隠してたらトルコの官吏に没収されて後にフランス海軍のおっさんが政府に頼み込んで買い取ってもらって王様に献上したら王様はルーブル美術館に置いたそうだ。個人的な好みは別としてあの人は美の女神てことなのであの彫像はとても美しいってことになってるけれども、腕がスッパリと無くなってるあたりが不思議すぎて「美しいでしょう」と言われてもなんだかよくわらかない。中学生ぐらいの頃にオンナのコが沢山並んでいる中からこのコが可愛いと言ってしまうと「へえ、おまえあんなのがいいんだ」みたいなこと言われてなんだかオナニーを見られたような気分になってしまうから、あえてそこいらのボンクラの一番人気をおれもおれもと振舞ってみるわけで、世界中の人たちがあの彫像を美しいと言ってるからおれも美しいって言わなくちゃみたいなところがある。学校の美術室やらなんやらいろんな場面でヴィーナス像を見てきて、長い年月をかけて自己暗示が効いてくるとヴィーナス像=ビュリホ!みたいな公式が出来上がるわけだ。そしてボコボコに殴られたオンナのコが直後に抱きしめられるとだんだん好意の表現に対する感覚が狂ってきて、そのうち付き合うオトコが決まって暴力を振るうヤツになるって話からわかるように、自己暗示の副作用というか美しいと認めてないにも関わらず美しいと思い込む弊害として『腕がない乳丸出し=美しい』みたいな思い込みがあるのだろう。
そんなわけでオトコたちがベッドの上でオンナを後ろ手に縛りたがるのはたぶん「君よ美しくあれ」みたいな心持ちで目の前のオンナをミロのヴィーナスに見立てて腕の存在を消そうとしているのだ。実に複雑な美意識の発露なのだ。だからオンナのコたちはもしベッドで後ろ手に縛られたりしても慌てず騒がず、ちょっと恥しそうに嬉しそうにするといいとおもうって先輩が言ってた。