皮の中が四次元ポケット

世間を騒がせている各種偽装問題についておっさん連中が激論を、クダを巻いて呂律が回らない感じで激しく論じてる様を、その知らないおっさん達の隣の席で聞いていました。それを受けてこちらの席のおっさん達は包茎手術について激論を、寝転がってプスーっと屁でも漏らしながら気のない返事をあーあー言うような感じで、激しさと正反対な座標で論じてました。

田舎の整形外科ってのはとにかく儲からないという話で、暇になってくると都会へ出稼ぎに行くのだという。それも保険の使えない美容整形だと言い値で手術料金を請求できるので、1泊で東京へ行ってチョイチョイっと切って縫って6桁の報酬を持って帰ってくるのだという。タートルネックでおなじみのクリニックでちょん切る手術を施しているのはほとんど田舎の整形外科医だという。そもそもオマエは(元)真性なのかと聞けず終いだったので真偽は定かではないけれど。

という話の流れがどこで各種偽装問題と接点を持つのかといえば『包茎は剥けたことがない』という点においてで、ようするに包茎が手術をしてムキンポになったとしても、その感覚を知らないわけだから適当に皮を千切っとけばわかりゃしねえだろうということだ。麻酔をしてハサミでチョン切ってあとは適当に膿まないように処理しとけば、皮が突っ張ろうが少し弛もうが本人にしてみると未体験ゾーンでの出来事なので手術の善し悪しは判断できないのである。こういった偽装が発覚するのは、真贋の両方を把握できる人間か偽装を行った本人サイドの内部告発以外にないのだ。ようするに知らなければ後付けの『本当』なんてものは人によって姿形を変えてしまうのだ。世の中に神様って呼ばれてる奴が沢山いるように。

そして鈴木光司「リング」だったか「らせん」だったかに書いてたように「目の遺伝情報を持たないミミズは『見る』という感覚を持ち得ない」ように、その存在が想像の範疇を超えている場合は僕たちが生きているこの世界とは別の世界が存在しているのかもしれないしどうなのかサッパリわからない。日本語がおかしいけれどそういうこと。四次元のことを思うとき、直交する4本目の垂線は時間だとか磁力だとか諸説あるけれど、そのどれもがハズレなのだ。僕たちの想像を超えたところに存在しているのだからサッパリわからないことになっている(はずな)のだ。

あの人のあそこで更新の終了宣言がなされたことに少なからず驚いているのだけれど、世の中っていうのはさっきから言うように「サッパリわかんない」要素が多分に含まれているから、その原因についてどうこう考えたところでサッパリわかんないことなんだ。似たような宣言や消滅の瞬間はこれまでに見たことがあるけれど原因については個別のものだから、そこを推測したとしても全部ハズレなのだろう。ただその事実を受けてどう思ったかどう感じたかってことについては紛い物ではないのだから、悲しいとか寂しいとか焼き鳥美少女ファックとか全部正解なのだと思う。サッパリわかんない世の中だから突然消えたモノはある日ニュウっと現われるのかもしれないし、サッパリわかんないままかもしれない。伏せた部分だけをまとめると、また何かあったときに何かを感じられればいいのかなと思ったってこと。