ペイフォワードとかそういうのかもしれない
願わくば誰にも迷惑をかけずに生きていたいのだけど、独力ではどうにもならないことだらけで誰かの手を借りながら生きているわけで、その与えられた恩情の収支報告にはこれまで生きてきた中で彼らに与えた何かを返してもらっている分も微量ながら混じり込んでいるのかもしれないけれど、圧倒的に恩情の多重債務となっている自覚があって、僕はいい歳こいたおっさんのくせに甘えん坊なのだと猛烈に悔しいような悲しいような気分に苛まれる日々だった。昨日まで。僕が受け取ってきた恩情は僕だけに与えられたものではなくて、僕の周りの人間であったり未来のあれこれにもその手は差し伸べられていて、なにも焦って恩返しを考えてパンクしなくてもいいのだと知った。つい今さっき。僕の恩返しも彼らの未来に向けられるべきだ。