暑くて眠い日の日記

それにしても暑い。そんで眠い。暑くて眠いので無駄にイライラして困る。
ふーっと大きく煙を吐き出すと灰皿に煙草を押し付けて火を消した。足元に脱ぎ散らかしてあったジーンズを履いて立ち上がると背中の方から「あれ?どっかいくの?」と声を掛けられた。返事もせずに床からTシャツを拾って着た。そして「出掛けてくるから金貸してくんない?」振り向きざまに抑揚のない声でベッドシーツを身体に巻きつけてる女に向かって言った。女は一瞬たじろいだが作り笑顔で「え?なに言ってんの?」と平静を装って言った。どうして笑う必要があるんだ?どうして平静を装う必要があるんだ?ここは法廷かなにかか?俺を論破したいのか?どうにか会話のイニチアシブを握ろうとしようとする態度にイラついた。「持ってんだろ?」そう言って女のバッグをまさぐって財布を取り出した。女は起き上がって「ちょっと!なんなのよ!」と声を荒げた。どうせ仮面を脱ぐのなら最初から感情をぶつけてくればいいのに。「今度返すから」そう言って財布から3万円抜き取って雑にポケットに突っ込んだ。部屋を出ようとしたら女が飛び掛ってきたから横っ面を殴りつけた。女は派手な音を立てて床に転がった。泣いているのか肩が小刻みに震えている。ちくしょう。
暑くて眠いとこんな感じな男みたくイライラして困るよね。