恋愛小説なるもの童貞卒業文集

『サヨナライツカ』という本を読んだ。誰かが殺されたりする話や犯罪に手を染めるような話は食傷気味だったのでそういうのは避けつつ0.02秒ぐらいで棚から引き抜いてみたら恋愛小説だった。ていうかその定義も曖昧だけど、好きだの愛してるだのがメインストリームに据えられているんだからその類なはずで、もしそう呼ばなかったとしても近からず遠からずだ。読んでる最中は気にも留めなかったけど死の直前で好きだの愛してるだのといったことを想うことができる余裕があれば死んでゆくことの恐怖はあんまり感じないのだろうなと、そのぐらい好きだの愛してるだののことばっかり考えてる色ボケじじいになりたいと思った。

サヨナライツカ ― Sayonara, toujours pres de moi (世界文化社)

サヨナライツカ ― Sayonara, toujours pres de moi (世界文化社)