「ふつう」は人それぞれ違うのだけど日記

取引先に感じのいい受付嬢がいる。どこがと訊かれてもどこと説明できなくて「なんとなく」としか表現のしようがないのだけど、たぶん『品が良い』ように感じているのだと思う。『当たり障りのない感じ』とか『ソツがない』とも言えなくもない。品が良いといってもどこかのお嬢様というわけでもなく失礼な言い方だけど取り立てて美人というわけでもないし、胸が、腰が、尻が、脚が、というわけでもない。声がどうのということもない。ほんとうに失礼な言い方になるけれども『どこにでもいそう』な人なのだ。でもなんだかいい感じがする。そして、その人について何も知らない。歳も知らないし、名前すら知らない。知っているのは勤めている会社だけだ。パーソナルデータを何も知らなくて見た目も十把一絡げ(何様だ)なのに、どうしてあの人いいなあと思うのか前から不思議に思っていて、うっかりすると「もしかしてこれを恋っていうのかしら?ポッ」とか勘違いしそうになってたのだけど、先日読んだ本に

コンピュータの中に百人の学生の顔写真を入れて重ねると、美男美女になっちゃうんです
男女(オスメス)の怪

と書かれていたので、今日、顔を会わせたときに悟られないようねっとりと絡みつくような視線で彼女を見てみた。そうするとやっぱり彼女の平均値的な部分を『なんかいいなあ』と感じているのだと思った。ようするに『ふつうがイチバン』ということなのだろうな。ちんこが大きければいいってもんじゃないんだよね。そこそこがいいんだよ。