おじいさんのチーズを食べたペーターの足の爪の隙間チーズ
冷蔵庫を空けたら牛乳パックがあった。誰のか知らないけどちょっと貰っちゃおと思ったら賞味期限が2006.09.30になってた。一瞬なんのことだかわからなくなったけれども危険だって本能が呼びかけていたのでとりあえず元あったところに戻しておいた。後で会社の人に聞いたらそれを買ってきて放置したのはどうやらボクらしい。全く記憶にない。さっさと片付けてくださいと強い口調で言われたのでトイレに流した。ひとまず液体になってるものは流してしまったにも関わらず持っているパックはズシリと重い。恐る恐るパックの中を覗いてみたら、なんかチーズみたいなのがこびり付いていてあとカビが生えていた。そして知らないうちにトイレが鼻腔をくすぐるチーズの香りで満たされた。これってもしかしてブルーチーズじゃねえの?誉れ高いスティルトンぐらいの熟成されっぷりじゃないの?と閃いてネット通販してやろうかと。この前「鹿児島の焼酎作ってる者ですけど。小売店に卸してない極上の焼酎があるんですけどいかが?」みたいな電話もあったことだし、インターネット限定販売で売ったら希少価値みたいなものが勝手に高まっていいんじゃないかと。とりあえず名前を考えなきゃなーという感じであれこれ考えた結果『足の爪の隙間』という名前にしようと思った。匂いが似てるから。うんこしないアイドルだって足の爪の隙間はチーズの香りだと信じている。喜び勇んで会社の人に「これ売れないっすかね」とパックの中身を見せたら「緑色のカビは食べられないんだよ」と呆れ顔で言われた。商売をするには知らないことが多すぎる。